放課後。

 かなみは急いで私のところにきた。

 「さ、さよ!そういえば言うの忘れてた!これから……その……あの……」

 「隼人先輩と帰るんでしょ?」

 私はもじもじしてる可愛いかなみに悪戯っぽく言ってみた。

 「あ、う、うん。よくわかったね。」

 そう言うかなみに私は胸を張って答える。

 「だってかなみの親友だもん!!!!!!なんでもわかっちゃうよ!えへへ」

 そう言って照れくさそうに笑うと、かなみは優しく微笑んで

 「さよが親友で良かった。ありがとう」

 といった。
 
 「かなみー。帰るぞ。」

 そこに隼人先輩の声が聞こえた。

 かなみは振り返り

 「あ、隼人先輩。」

 といって私にじゃあねといい、行ってしまった。

 かなみ幸せそうだなぁ~。

 かなみの幸せは私の幸せ!

 なんてことを考えてルンルンしていると
 
 「さよ?大丈夫か?」

 いつの間にかこうたが目の前に立って私の顔を覗き込んでいた。

 「ひ、ひぇ!こ、こうた!?いつの間に!?」

 私は驚いてイスから落ちそうになった。

 こうたはそんな私の体を支えながら

 「ずっといたのにさよ、ニヤニヤして気づいてくれないしー……」

 ギクッとした。

 ニヤニヤしてた……

 いやっーーーーーー!

 そんな顔見られたら……

 嫌われる~!!!!!!

 自分の思考がかってにグルグル回る。

 「こうた……に、ニヤニヤしてるさよみて引いた?」
 
 私は不安を胸にこうたの返事を待つ。

 好きな人に嫌われたくないってこういうことかなんて密かに思う私。

 「引いてないよ?むしろ可愛いかった。」

 そんなこうたの言葉に不安が消えていく。

 良かった。

 ほっとして胸をなで下ろし、学校からでた。

 下校中。

 私達は他愛もない話で盛り上がった。

 こうたといると楽しくて、ドキドキして……

 日に日にこうたのこと好きになっていく。