叶side


「う…ん。」


目があいた。


息ができてる。


手には温かい体温が感じることができている。


耳には大好きな人達の声が聞こえる。





「あぁ。生きてる。」

目からたくさんの涙を流すことができてる。


「叶。おはよ。」

涙ぐみながら、親友が言った。


「おはよ。愛ちゃん。」


ナースコールを押して、私達を優しく眺めてる。私の家族。


「叶。お帰りなさい。」



「ただいま。咲。」



笑顔でいられる幸せが感じられた。





「咲。お願いがあります。
雷夢と朝日さんを呼んでください。」



その言葉に彼の目が見開いた。



「な、なんで、その名前を…」


「お願いします。」


頭を下げる。

私は言わなければいけない。

ずっと勘違いしていた。

だから、私と同じ勘違いをしている、

私の大好きな彼にも

ちゃんと、話さなければいけない。


もちろん、咲にも愛ちゃんにも。