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『むかしむかし。


とある小さな国に、とても白く美しい肌を持つお姫様がおりました。


お姫様はその小さなお城の中で、幸せに暮らしていました。


しかしある日、その美しいお姫様の話を聞きつけたものがおりました。


お城から離れた、暗い暗い森の奥に住む、悪い魔法使いです。



「鏡よ鏡、この世でいちばん美しいのはだあれ?」



ーーーこの国の姫、白雪の御子さまにございます。




魔法の鏡が答えると、魔法使いは怒りました。


世界でいちばん美しいのは自分だと。

あの子娘ではない、と。


そして魔法使いは、甘い林檎を使って姫を誘い出し、林檎を食べるようそそのかしました。


お姫様は毒入りの林檎を食べてしまいます。


するとお姫様は、この場で倒れこんで死んでしまいました。



王様もお妃様も悲しみました。



「こんな狭い城の中に葬るのは可哀想だ」



そう言うと、王様はお姫様をガラスの棺桶に入れて、光の届く美しい森へとお姫様を葬りました。