家の中はシンと静まり返っていた。


凌牙はどこにいるんだろう……。



まるで泥棒のように忍び足で進むあたしに、だんだん聞こえてくる微かな物音。


何かが跳ねるような、小さな小さな音。


静かな家に響き渡るピタピタという音に、少しの恐怖を覚えながらその音の出所を探る。



どうやらそれは、お風呂場から聞こえているようで……。



『自殺でもしてたら……』


琉聖さんの言葉が蘇る。



最悪な絵が頭に浮かんだ。



「凌牙ッ!?」


勢いよくお風呂の扉を開けた。





「………あ…?」