好きだ....


その言葉を聞いてしまったが最後、もうもとには戻れない。


今なら、まだ.....


「えぇ。私だってとても好きよ。だって私にとってこの世に二人といないお兄様ですもの。お兄様もそうでしょう?」


「違う!俺は!」


「お兄様。あなたは春夏冬の跡取り。由緒正しきお家のお嬢様と結婚するのが運命。わがままなど父には通らない。それはあなたがよく、理解しているでしょう?」

「っ.....」

ごめんなさい。右京。

これは私の弱さ。


「さよなら。右京。」