「予餞会?」


「そう。それで実行委員を決めなきゃいけないんだけど……………誰かやりたい人いる?」


ゆかりが聞いても誰も手を挙げない。


「はい。私やりたい」


私は手を挙げた。


誰もやらないならきっともめるだろうし、それなら私がやった方がいい気がするから。


「美玲だけか…………他にやりたい人いない?」


周りを見ると私以外に手をあげている人はいなかった。やっぱり面倒なことはやりたくないみたいだ。


「じゃぁ…………っていってもほぼ決まりなんだけど、一応やりたい理由を言ってもらえるかな?」


やりたい理由、か。


そんなたいしたものじゃないし、なにより他の係にあまり興味がない。


だからやる人がいない実行委員でいいかな~なんて思ったんだけど。


「体育祭実行委員、選挙管理委員などをやってきて、予餞会の実行委員も是非体験してみたいと思ったからです。」


……………嘘だけどね?


こうでも言わないと、まずいでしょ?


「…………はいっじゃぁもう美玲に決まりで。皆いいかな?」


ゆかりが言うと「いいでーす」という声をあげる。


好感度で、こうも違うんだね。


私が言うと、皆応えてくれないのに。