体育祭も終わり、秋の匂いがしてくる今日この頃。
「選挙管理委員を、一名決めたいと思います。」
誰も、手を挙げない。
「ここで手ー挙げたやつナルシーじゃね?」
この発言により、手を挙げる者は0になった。
私も手を挙げたかったけれど、それは無理そうだから。
こんな雰囲気で、挙げろっていうほうが無理でしょ。
「それでは、各班から一名ずつ選出し、決めたいと思います。」
……まじか。
めんどくさいやりかただけど、仕方ないよね。
必ず一名、出さなきゃいけないんだから。
「決まったら廊下に出てきて下さい。」
うーん……どうしよう?
やりたいけどさ……。
「俺らの班誰にする?」
私がいる班、3班の班長が言った。
「わ、私いってもいい?」
おずおずしつつも、言ってみた。
どう返されるか、内心怯えながら。
「あーOK。じゃぁ行ってこい。」