ケータイ小説 野いちご

声を聞くたび、好きになる

2 縮めたい距離 




 流星に日記を見られた日から、一週間。

 あれから、私は流星を避けるようになっていた。

 もし流星がウチに来ても彼が中に入ってこられないように、玄関扉にはチェーンをかけている。合鍵を持ってる流星でも、さすがにチェーンは外せない。

 めったに外出しない私は家の中にいるのが一番楽で、流星が来てくれるのを待つばかりだった。だから、今までは、不用心かもと思いつつ流星がいつでも入って来れるようチェーンは外していたけど……。

 片想いのクセに受け身過ぎる今までの自分。こんなんで流星に近付きたいだなんて高望みもいいとこだなって、今さらながら思った。

 かといって、好きな人に振り向いてもらえる方法を、私は知らない。


 会わなかった数日間のうち、何度か流星から電話がかかってきたけど全部無視した。あんなことがあった後でどういう風に接したらいいかが分からないから……。

 流星には会いたい。だけど、きっと嫌われてしまったと思う。

 流星は大人だから、次に顔を合わせたらきっと何事もなかったかのように振る舞ってくれるんだろうけど、そんな流星を見たら私は絶対、今よりマイナス思考になってしまう。だから、どうしても会うことはできない。
 

< 26/ 132 >