「席着いてー。」


ハッと、先生の声に我に返る。

あー、ボーっとし過ぎかな?

けれど、今のところ今日はそんなにイジメられてはない。

何でだろ。

拓馬のおかげなのかな?

あんなに厳しく言ってくれたのは、

他でもなく拓馬なのだから。


「きりーつ れーい」


お願いします


はぁ、なんか今日は気分が乗らない。

勉強なんて、なくなっちゃえって感じ。


「ちゃくせーき」


席について思う。

何で私、安心してるの?

ダメ。

〝安心〟というモノほど怖いものはない。

そんなモノもすぐに、メチャメチャにされるんだから。