涙菜には長く思えた夜がやっと明けた。
涙菜はいつもより早く起き学校へ行く準備をした。どうやら今日は両親は帰って着てないようだ・・・家には全く人の気配が無い。
 涙菜は仕度が終わったのはいいのだが、やはり早過ぎたようだ。時間はまだ6時半も回っていない。

「やっぱり早過ぎたかなぁ。」

 と少しため息が出る。家の中には一人。このまま何か出てきそう感じだ・・・と思っていたら出た・・・美由だ。

「“よかったじゃないの。”」

「何が?」

「“恋が実って”」

「うん・・・」

 涙菜はそんなに嬉しそうでも無い返事を返した。

「“如何したの?嬉しくないの?”」

「嬉しいよ・・・でも、優奈が好きな人は沢山いるから・・・その・・」

「“大丈夫よ!!私と彼がついてるわよ!!”」

「・・・うん、そうだよね。大丈夫だよね。」

「“アナタは堂々としていればいいの!!”」

「うん、有難う美由さん。」