フリースロー対決終了後、真尋くんに手を引かれて体育館を出た私。そのまま真尋くんに連れられて屋上に向かった。
そこは誰もいない…

「はぁ。
千夏を盗られなくて良かった…」
私を抱きしめながら、真尋くんが呟いた。

「私も…。
真尋くんと一緒に後夜祭見れて良かったよ…」
真尋くんの腕の中で返した。
真尋くんの抱きしめる力が、少し強くなる。

「悪い、千夏。
もう少し、こうしてていいか?」
「うん…」
「お前が俺もものになったって、感じたいんだ」
「うん…」
「今まで会えなかった分、少しでも長くこうしていたい」
「うん…」
「千夏、好きだ」
「うん、私も…」

2人きりの屋上で、私たちは抱き合っていた―