「7年もかかった。
 私は魔力が低くてね・・・
 一族の間でもずっと
 バカにされてたんだ。」
淋しげにポソリポソリと話し出す。
同情を誘うようなその弱々しい声に
怒りがほんの少し揺らいだ
「そーーんなおかげで、
 あのバカどもには誰にも気が付かれずに
 すんでるんだけどねー。」
手のひらを返すような
人を小ばかにした明るい声でいい放ち
「かわいそうだとおもった?」
といって大爆笑している。

壊れているのだ・・・
心を覗くのは危険なほど
彼はもう壊れてしまっている

「いいね・・・
 蔑んで憐れんで・・」
私の顔を見上げながら台座に膝をつく
私の太ももに手を這わせ
・・・頬を付ける・・・
荒い息が肌に絡みついて
そこから自分が腐っていくような
感覚になる。