「俺は最初から王位に
 興味がなかった・・・」
魔術の才能は物心ついた時から
認められていた周知の事実だった。
一度入れた知識は
難なく具現化されていく

面白くて熱中した。
「そのころから兄貴は
 もう王位を継ぐのが
 決まっていて毎日その勉強ばかり
 していたから、
 そんな窮屈な場所が兄貴の場所だって
 同情こそすれ羨ましいとは
 おもわなかった。
 逆に王位を継がないのだから
 自由にしていいと思っていた。」
ただ、まだ遊びたい盛りだったから
兄と遊べなくなるのが
つまらないとは思っていたという。

たまにする喧嘩も体術では勝てなくて、
それもあって新しい魔法を
どんどん覚えて行った。

そんな折、魔術教育を担当していた
老魔術師が日々強くなる
第二王子の魔術の才能を
懸念しだしたという。