~優美side~




「ばいば~い!」

バイトがあるという寧々と別れてから、

家に帰る途中。

「あれ~?ポーチがない…。」

学校にポーチを忘れたことに気付いた私。


面倒だけど取りに行くか…。


仕方なく、逆戻りする。





学校にはあまり人が居なくて。
何かやだな…。早く帰ろ。

とか思いつつ、教室に入る。






ガラッ!


「おっ!萩原!どうした?」



…げ。先生居たのか…。

無駄に暑苦しいコイツは、担任の後藤。
26歳と、まぁまぁ若いのでそれなりに人気はある。
(モチロン私はどーでもいいけど♪)

「えへっ♪ちょっと忘れ物しちゃってぇ~…」


と言って、素早く机からポーチを抜き取り鞄に突っ込む。






「あっ、そうだ萩原!」


ギクッ!

ドアに掛けていた手を止める。


「何ですかぁ?」

とりあえず笑顔で振り返ってみた。