六月に入って


クラス内カップルが急増した



ポンポンポンって、三組ぐらい一気にできた



「佐山〜」



「あ、海野。」


私と海野は、帰る方面が一緒で



一緒に帰るようになった。


「最近、クラスの中がほんとピンクだよね」


「うん笑」


「ね、海野絶対好きな人いるでしょ?

誰?教えてよっ」


「えー、じゃ、俺優しいから5人にしぼってあげる」


「ど、どうも、笑」



自分の名前が入ってないことなんて
最初からわかってたけど


やっぱりこうやって聞くと

辛いなぁって

やっぱり、私、海野のこと好きなのかなって

....辛くなる。


「じゃ,えーと、

清家、水野、榊、牧野、上木原」


あ、香純、入ってる。


「わかった〜♪*゚

絶対に香純だな♪*゚」


「さぁ〜、それは言わないけど」


「5択しぼって答え言わないの!?」



「いやいや、5択絞ったんだから感謝しろよ」



「はいはーい、じゃね!」


「おぅ」


前に、

私が電車降りて電車の方を振り返ると

向こうから手を振ってきて

それ以来、電車を降りたら手を振ることが当たり前になっちゃって

それが、嬉しいんだけど、思わせぶりというか、辛くなったりする。