* *


葉月と別れ、ボロボロになった足を無理やり動かしながら家への道のりを歩む。



「葉月可愛いなぁ」


わかってる。俺は、変態だ。



あの葉月が俺を必要としていたんだ。

考えただけでもニヤケがとまらない。




「おかえりー、て、あんた気持ち悪い」



家に着くなり、母親から軽蔑の目を向けられた。



「なんとでもいえ」



靴を脱いで急いで自分の部屋に入る。



ドアを開けるといつもの光景、、、







ではなかった。





すっかり俺は、忘れていた。




おばけが住み着いていることを。