拓人side

朝、起きて、着替えて…

いつも通りの朝。

でも…

あいつが…

恋歌が、来ない。

いつもインターホン連打して、迎えにくるのに。

…って、なんで恋歌のことを待ってるんだ?俺…

「いってきます。」

そのまま行こうと思った。

けど…

ピンポーン

ドタドタドタ

「はーい…って拓人!?」

出てきたのは、制服を着ていない恋歌。

「恋歌、今日学校は?」

恋歌は一瞬、うろたえた。

「あ…今日、休むの。」

「そっか…わかった。じゃあな。」

学校に向かって歩き出した。

そのとき、

「拓人!!」

恋歌?

振り返ると、恋歌が立っていた。

ここからは少し距離がある。

泣いているように見えるのは気のせいか?

「もし、私が拓人の目の前からいなくなっても、悲しんだりしないでね!拓人は何があっても絶対に大丈夫だから!私が保証する!ありがとう!バイバイ!」

何言ってんだ?

「なんだよ、いきなり。じゃあな。明日は学校来いよ。」

そう言って歩き出した。

このことを後悔するとも知らずに…