次の日。
「えっと、ここかぁ。」
今、神田君の家の前につき、10分経過。
インターホンを押す勇気がないのだ。
…どうしよ、いっそのこともう帰っちゃおうかな?
そう思い、クルリと神田君の家に背を向けたとき、ガチャりと玄関の開く音が。
「なに帰ろうとしてんの?」
神田君の方を見ると部屋着で立っていた。
へっ、部屋着、かっこよすぎ…!
昨日も思ったけど、神田君服のセンスいいよね。
ついつい、神田君をガン見してしまう。
「あと、さっきから家の前でウロチョロしないでくれる? 警察呼ぶよ。」
うっ…、ってなんで神田君、私が家の前でウロチョロしてたこと知ってるの⁉︎
「か、神田君、いつから見てたの…?」
「最初から。
ってか、細川さん面白いよね。
家に着いたらインターホン鳴らせばいいのに鳴らさないし、
家の前でウロチョロしてなんかブツブツ言って、完全不審者だし、
いつ鳴らすんだろ。と思って待ってたらなんか帰ろうとするし。」
そう言ってクスクス笑う神田君。