お財布を取り出し聖奈の後を追う

食堂間近というところで聖奈に追いついた


「やっと追いついた〜」

「お疲れ」

「歩くの早いよ〜」


食堂に着くといつもより倍近く人がいる

特に一ヶ所に集まっている


「はやく食べないと時間なくなっちゃう! 」

「そんな急がなくてもまだ時間はあるでしょ」


まぁそうなんだけどね…

私結構食べるの遅いし時間に余裕持たせたいし…それに何よりお腹の虫が我慢できないみたいで。


「そんなことよりさ,なんで今日はこんなに人が多いの? 」

「それ私も思った」


やっぱり聖奈も私と同じことを思っていたみたいだ


「特に一ヶ所に集中してるよね…もしかして噂の転校生かな? 」

「あーそうかもね」

「普通の転校生じゃあんなに騒がれないから相当カッコいいってことね! 」


聖奈の頭では転校生は男で確定みたい


「私,買ってくるね」

「行ってらっしゃーい」


私のことなんて見向きもせず人が集中してるところを見続ける聖奈

そんな聖奈とは正反対で見向きもしない私

今,私の目の先にあるものは定食!

早く食べたいっ‼︎


並んでやっと私の番が回ってきた時誰かに腕を引っ張られた


「うわっ! 」


せっかく並んだのに…腕を掴んでいる人物を確認すると聖奈だった


「やっと私の番が回ってきたのにまた並ばなきゃいけないじゃん‼︎ 」


大きな声で聖奈に文句を言っても聞こえてないみたいで…


「私やっぱあそこ気になる」

「1人で行ってくればいいでしょ! 」

「行くよ未來」