ピピピピピ…



耳ざわりなアラーム音が



真っ暗闇のこの部屋で
延々と鳴り響いている。



あれから…



俺は一体どれほどの時間
眠っていたのだろう。



確かな記憶はないけれど、



何だかとてつもなく長い夢を
見ていたような気がする。



『ふあぁ〜ぁ…』



ベッドの上で伸びをして
俺は1つ大きなあくびをした。



そして、



眠い目をこすりながら



ようやく枕元の携帯に
手を伸ばすと



大きな着信音と同時に
眩しい光が俺を照らした。



『…もしもーし。』



『あ"ーっ!!!』



『もうっ!やっと出たぁー!!』



電話の主は夏希だった。