───ピピピピッピピピピッピピピピッバンッ


朝を告げる目覚まし時計を私は勢いよく止める。


バンッという音とともに私は体を起こし、カーテンを開いた。


クローゼットから制服をとり、着替える。


この制服も、着るのは今日が最後だ。


「舞花ー!はやくしないと遅れるよ!」


玄関の外から、優花の声が聞こえる。


私は急いで着替え、朝ご飯のトーストを口にくわえて玄関を開けた。


「もー遅いよ!卒業式なのに遅れたら恥ずかしいよ!」


プクっと頬を赤く膨らませて怒る優花、でもその顔は“萌え”以外のなにものでもない。