「ちーとーせ!!」

「楓ちゃん。どうしたの?」



大学の食堂で茉奈夏ちゃんとお昼を食べていたとき、中学から一緒の遠藤楓ちゃんが声をかけてきた。


「んーとね…ちとせさ、彼氏いないよね?」

「うん。そうだよ」

「合コン行かない?」


「ふぇ?合コン!?」

「もしかしてあのイケメンなお医者さんたちの?」

イケメン?お医者さん?

「そーだよ!!もうひとり連れてきたらって大和に言われたからさ~」

「…大和くんに?」


大和くんは楓ちゃんの彼氏みたいな人らしい…一度しか会ったことはないけど、色々話してくれるし面白い人だな~と思った。


「なんか今回は今までで1番イケメンな人を連れてきてくれるんだって!!」

「えっと…だったら茉奈夏ちゃんが…」


そう言った私の言葉を遮って茉奈夏ちゃんが

「あたしも行くよ?だから一緒行こうよ」


合コンなんか行ったことないけど…ふたりがいるなら大丈夫かな?

「うん。分かった」


「よかった~!!じゃあ講義終わったらLINE飛ばすね!!」


そう言って楓ちゃんは食堂を出ていった。


「うーん…大和よりもイケメンか~」

「うん?」

「楽しみだね!!ちとせ!!」

「そうだね。でも合コンって何するの?」

「えー…いや、うん。ちとせだからね」

ひとりで何か呟き始めた茉奈夏ちゃん。


「茉奈夏ちゃん?」

「まあ、行けば分かるよ。楽しみにしてな」

「ふふ。分かった」






そして、迎えた初めての合コン。