すぐにキッチンへ向かった。

目を覚ましたら食べられるように。

栄養満点のたまご粥を作った。

凌さんの様子を見に寝室をのぞく。

ベットに眠る姿は無防備だ。あの冷たい瞳で見られるよりかはずっといい。


少し熱もあるせいか、額には汗が滲んでいたので濡れタオルで拭こうとしたら、不意に手首を掴まれた。

「起こしました?」

慌てて顔をみると目は閉じられたまま。

寝ぼけてる??

「......陽子...,」


「....っ......」
はっきりと、でも切なくお姉ちゃんを呼ぶ声が聴こえた。