ここは始まりの町、夢見る若者が生まれ、旅を始める場所である。
ログインしますか?
はい。
そして彼らは果てしない挑戦を始めるのだった。
のだが…
俺はまたここに戻ってきてしまった。
挑戦をするもののすぐにここに戻ってきてしまう。
もう13回目だ。ひとの夢を分かりやすい設定とナビによって実現させてくれるこの携帯アプリを俺は何度も初期化している。
ああ今度こそエンディングまでたどり着こう。
前の世界征服という夢は少し大きすぎた。
やはり、夢を登録するときに町のおじさんのあの表情を素直に読み取るべきだったのだ。