「んーっ!懐かしいっこの潮の香りっ!」






あの場所





それは、あの時と同じ漆黒のに、
幾つかの星が映し出されてる海。






「ここは変わってないよ、
俺はこの場所によく来るようになったんだよな…」






ポツリと呟く海斗。




横顔がとても寂しそうだけれど、なぜだかとても綺麗。







「俺は、ここであの"輪"を投げ出した。


……進むために…




…なのに」








寂しそうな瞳は強い光に変わり、
私を捉えた。






その時、強い風が一つ吹く。





その風に乗せて君は強くこう言った。











「今でも、君のことが、忘れられない。」