その日の放課後。

私は恵と一緒に、学校探検をしていた。


「ここの学校って広いよね~。

 私さっき迷子なっちゃったんだよ。」

「え、迷子?あはは、子供みたーい」

「私方向音痴なの!」


二人で会話しながら歩いていた。


「あ、あたしトイレ行ってくるから、ここで待っててー」

「うん。わかったー」


そう言って恵はトイレに入っていった。



恵がトイレに入っていった直後、後ろから足音が聞こえた。

なんだろ?と思って振り返ってみると、そこにはアイツ……竹中 蓮がいた。

しかも、私のほうに向かって歩いてくる。


「おい。浅川 鈴……だったか?」


「そ、そうだけど…?」


「ちょっと来い」


抵抗する間もなく、私は竹中 蓮に連れて行かれた。