「あっ! やっだぁ」



女の子は手を伸ばすと、二十センチ程の小さな人形を手で掴み上げた。



「綾ちゃんのイサム君だあ。

どうして、うちに来ちゃったのかなぁ?」



女の子は不思議そうに首を傾げ、自分のリカちゃん人形と、なぜか紛れ込んだ友だちの、リカちゃんのボーイフレンド、イサム君人形を交互に眺めた。