ケータイ小説 野いちご

ふわ恋。〜一番の恋を貴方と〜

Ⅸ.質の違う愛と曖昧な優しさ


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なんでこんなことになってるのか。

先輩とのことをちゃんとけじめをつけてから、また此処に来る。
そう決めたのは、二日前のことなのに。


「お待たせ致しました。カフェラテで御座います」


平井さんが私達の前にラテアートが施されたカフェラテを置いて、私と目が合うと心配そうな瞳をしながらもにこっと微笑んでくれた。


時刻は夜7時過ぎ。

ここ、オアシス・カフェは日中の賑やかさは消え、静かで穏やかな時間が流れている。


日中の賑やかな此処もいいけれど、閉店間際のこの穏やかさも好き。

珈琲の香りに包まれて、美味しいカフェラテとパンケーキを味わう。
流れている音楽はジャズ。

まさに癒しの時間。

この静かな時間帯を狙って来る常連客も多いらしく、カウンターにはハルさんと仲良さそうに話す仕事帰りのスーツ姿の男性もいる。


ゆっくりと深呼吸をすると、珈琲の香りが目一杯に入って来て、思わず顔が綻びそうになるのを必死に抑える。

目の前に座る“彼女”がいなければ、私もこの癒しの時間を堪能出来たのに。




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