「はぁぁぁぁっ」
大きなあくびと共に目が覚めた。



「悠哉おはよう。よく寝てたな!」と一成が朝食を用意して待っていてくれていた。



「おはよう一成。ごめんねご飯までつくってもらって。」


「あぁ、これね。気にすんな俺が食べるぶんのついでだからよ」と笑顔で返事をしてくれた。


ここだけを見てると殺しあいをしにきたなんて全然思えないが昨日のことは夢じゃない。

元に僕らの班も一人死んでいる。


いつ死ぬかなんてここでは保証されてないんだ…。


コンコンコンッ


ドアを誰かが叩いている!


僕らは恐る恐るドアを開けると…


ドアの前には栞と七海が立っていた。


ギィ


扉を開けて僕と一成は外に出た。



「えっ…おはよう!僕らになにかよう?」



「今日はゲームもなくて暇だから遊びに来てあげたのよ」と七海が言った。



「あの…もしよかったらどこか遊びに行きませんか?」と栞が言ってきた。



これは夢じゃないのか…


このところいいことがなかったけどついに運河向いてきたのかな…。



「僕らでよかったら全然いいよ!ねぇ一成? 」


「あぁ、どうせここにいても暇だしな。それより悠哉、そのボサボサの頭をまずどうにかしてからにしろよ」と一成が笑いながら言った。


忘れていた。


自分が寝起きだったことを…



こんなボサボサの頭を栞に見られるなんて…
それもテンションがあがって僕が前線をきって話していたのに。


「そうですね。悠哉君はまず寝癖をなおしましょうか」と栞も笑いながら言った。



はぁぁぁぁ。ため息しかでてこない。


あまり外にでるのになれてないとこれだ。



恥ずかしくて栞のほうを向けない。



「はやく寝癖なおしてでてきなさいよ!私待つのは嫌いなのよ」と七海が僕に言ってきた。



「はい…すいません」といいながら僕は寝癖をなおして服を着替えて一成と一緒に外に出た。