「ユノ様、お手紙でございます」


部屋を出ることが許されてから3日間。ゆのはどこにも行かなかった。それは、テトからの手紙を待っていたからである。


「ありがとう、オルフェ」


真っ白な封筒をペーパーナイフで開けると、淡い水色の便箋が出てきた。

文字を書くことはまだ少し苦手だけれど、手紙を読むことができるのはレヴァノンのおかげだ。



ーーーユノ、もうそろそろ元気になったかな?
早く君を図書室に連れていってあげたいよ。
今日の昼の2時なんてどうだろう?
もし大丈夫なら、この手紙を持ってきたメイドに返事を託してほしい。ーーーテト



返事はもちろんYESだ。


オルフェに頼んで手紙を持ってきてくれたメイドに直接返事をした。


城の中の図書室に行くだけだとわかってはいるのだが、少しデートみたいでゆのはドキドキしてきた。

日本では全く異性と関わりがなかったから・・・。

暗くなりかけた思考を、洋服を選ぶことで払拭しようとした。

とはいっても、クローゼットにある選択肢は全てワンピース。


「テトは綺麗なブルーの瞳だったよね・・・」


それなら、とブルーのワンピースを手に取った。

ミーシャが選んでくれたワンピースを脱いで畳む。


「楽しみだなあ」