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私たち5人は学校を出たその足で、晃太くんの家へと向かった。

晃太くんの家は、私の家から更に5分ほど行ったところにある洋食屋さん。

小さい頃からの馴染みの店だ。


今でも家族と食べに行くし、こうやって幼なじみとも食べに行く。

大好きなメニューは昔ながらのオムライスで、来るたびに注文してしまう。

旬ちゃんは手ごねハンバーグ、歩夢はチキンカツ、マーくんは野菜サンド。 が、定番だ。


そして洋食屋の息子、晃太くんは……、



「はーい、オムライスと野菜サンドでーす。 ハンバーグとチキンカツはもう少々お待ちくださーい」



……ニコニコと愛想のいい、ウェイターさん。


学校では先生たちのお手伝い、家に帰れば家のお手伝い……と、本当に忙しい人だ。

でも、晃太くんはどんな時でも楽しそう。


晃太くんの笑顔が、私たちはもちろん、他のお客さんをも幸せな気持ちにさせてくれていた。



「ほい、ハンバーグとチキンカツお待たせー」



注文したものが出揃い、晃太くんを除く4人での食事が始まった。


……忙しそうに働いてる晃太くんを見てると、なんか、のんびり食べてるのが申し訳なくなる。

だから私はいつも、食べ終わったあと厨房に入ってお皿洗いの手伝いをしていた。


そして今日もまた、食後はお手伝いっ。