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学園祭1日目の午後。

私、歩夢、晃太くんの3人は、体育館裏で遅めの昼食を食べていた。

本来ならば、ここにはマーくんも居るはずだったんだけど……『午後の人の手伝いをするから』と、教室に残ってしまった。


……多分、私と一緒に居るのを避けたんだと思う。


マーくんはいつもと同じように笑っていたし、いつもと変わらず私に接してくれていた。

でも、やっぱりどこかは違う。

私たちの距離は、僅かだけど確かに変わってしまったんだ……。



「ミサっち、あんまり気にしない方がいいよ?」

「……え?」

「俺の時みたいにさ、正人とも普通に過ごせばいいんじゃない?」



ニコッと笑う歩夢。

……私、マーくんのことは何も言ってないのに……。



「俺も歩夢の言う通りだと思う。 正人はいつも通りなのに、ミサはいつもと違う。
そんな風になってることを正人は悲しんでると思うよ」

「……歩夢も晃太くんも、どうしてマーくんのこと……」



……私は本当に何も言わずにここまで来た。

いつも通りやってきたはずなのに、どうして……。



「「 顔 見ればわかる 」」



歩夢と晃太くんの声が、ピッタリと重なり合う。

その後、晃太くんがゆっくりと話し始めた。