彼女の気持ちは、

よくわかる。






今だって、ほら。





テレビに映る二次元の彼と…その隣にいる華チャンに、


私は多分、
華チャンが私を見掛けた時と同じ感情を抱いていると思う。






少し開いた部屋の窓から流れる冷たい空気。

蒸し暑い昼も、夜になれば肌寒い。





今はその肌寒さがよく染みる。



…一人だからかな。



たとえ凍えそうな冬が来ても、



隣にあなたが居れば…高鳴る胸の鼓動で、


体の芯までポカポカになれる気がするの。








…………………って。






「「何言ってんだ自分ーーーーーーっ!!!」」





うおーっと頭を抱えて悶える私。






周りから見れば、私のこの感情は紛れもなく『嫉妬』




でもそれを認めたくない自分。




でも彼の隣は私だけ、という独占欲を抱く自分。







…矛盾の心が、私の思考をおかしくする。






テレビを通して映画の宣伝をする、
世良修吾と華チャンを観ながら、


…自分自身に苛立ちを覚えた。