慌ててついていく。

「あの、どうして家に?」

これは、普通の質問だよね?
変なこと言ってないよね。

片岡さんをちらりと見て問いかけた。

「行くとこないから。ゆっくりできるしな、お前、痩せるんだろ?トレーニングルームもあるし、いいかなって」

平然としている。
まぁ、別にやましい気持ちがあって家に連れてきたわけじゃないもんね。

「トレーニングルーム…。私、できますかね?」

ハードそうに思えて少し不安になってきた。
私の質問に対しての答えは、首を傾げるだけで、またスタスタと歩いた。
でも、さっきと違うのは、私の手を引いているということ。