そして、放課後――…
『終わったら、そのまま保健室で待ってて』
吉岡先生から、そうメールがあった。
仕事を終えた私は、吉岡先生を待っている間に母親に電話をする事にした。
プルルル プルルル……
『もしもし』
「あっ、お母さん?」
『美咲?どうしたの?』
「あ、あのね……、お見合いの事なんだけど……」
『いつ帰って来れるの?後は日にちを合わすだけだから』
あぁ、やっぱり……
「ねぇ、お母さん……。今さら“お見合いしない”って言ったら怒る?」
『えぇー!!もう話進めているのにー』
だよねぇ……
母親は少し拗ねた口調になる。
「ごめん。でも、私、ちゃんと“お見合いする”とは返事してないし……」
だから、私はちょっと反抗してみる。
ケータイ小説 野いちご
保健室の甘い時間
彼女失格?
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