「じゃあ、まりあ。忘れ物はないか?」 「うん、大丈夫。それに、忘れ物しても取りに行ける距離だしね」 とうとう、シェアハウス当日。 今日は土曜日で学校は休みだから、ちょうどよかった。 「お父さんこそ忘れ物とか、大丈夫?」 「ああ」 「それじゃ、いってきます!」 私はカバンと地図を片手に家を出た。 大きな荷物はもうあっちに運んでくれてる。 自分の家からもさほど場所は遠くない。 よかったよかった。