心愛の家に着くとすでに心愛は家の前に出ていた。
「椿っ…来てくれたんだ。」
「そりゃ来るだろ。」
「うん。」
あぁ。
そうやって微笑む君だから大好きなんだ。
「あのね、」
そう言って彼女は手を差し出した。
その手には…
「誕生日おめでとう。」
そういえば今日は俺の誕生日だったな。
「誕生日知っててくれたんだ?」
「大輝くんに聞いちゃった。」
そう言って君はまた笑う。
「ありがとう。開けてみていいかな?」
俺は綺麗な包みをそっと開ける。
「これ…」
「あのね、」
そう言う君の胸元にも、俺が今手にしているものと同じものがあって、太陽の光を反射して輝いている。
大輝。
やっぱり、お前の言う通りかもしれないな。
現に今の俺はとっても幸せなんだから。
このままずっと君と一緒に過ごしたい。
「心愛…好きだ…。」
君は一瞬驚いた顔をしたけど、すぐにいつもの笑顔でこう言ったんだ。
「私もだよ。」
知ってるさ。
俺のことを大切に想ってくれてることだって、よくわかってる。
でも、俺は君以上に君のことが大好きで、誰よりも君のことを大切に想ってるんだ。
「ずっと大好きだよ。」