「お待たせ………………って…………」

??!!!?

なんで朝日は寝てんだ?
疲れてんのか?

そうか……


疲れてるのか……


って……ちがーう!!


この無防備具合!

……………………


ホントに寝てんのか?

「おーい、おきろ?」

軽く朝日を揺すってみる。


こいつ……スースー寝息をたてて寝てやがる……。


マジかよ……。

どーすっかな。
部屋まで運ぶか?
いや、抱き上げたままベランダのドアは通れないよな……

それにこいつ、薄着だし。

床に寝かせるのはな……
女子だし……。

ソファーか?

………………。


しゃーねーな、
俺のベッドに運ぶか。

ゆっくり朝日を抱き上げる。

軽っ。

さっきあんなに食ったのに……

……普段からもっと食えよ……


「ん…………。」

起こしたか?

「………………。」

寝てるか…………。


ベッドに降ろして布団をかける。

整った顔。
セミロングのサラサラな髪。

思わずドキッとする。

すらっとした長い脚。
細い指。
華奢な体。


やべぇ何見てんだ俺。

目の前にいるのは生徒だぞ?

落ち着け…………。

朝日の寝顔を見つめる。


なんだこの感情。
さっきも起きたこの感じ。

……朝日の涙を見たときの
あの抱きしめたくなるような感覚。


考えてみれば妙にこいつが気になる。


女の子らしい反面、大人びた顔つきになったり。
ドジな姿見せたり、恥ずかしがったり、泣いてみたり。

どれが本当の顔か分からない。

真面目で頭が良くてスポーツも出来る。

まさに才色兼備という言葉がピッタリな子だよな。


こいつの悪いところなんてあるのか?
まあ、俺への当たりが強いことくらいか?



なんだこの感情。
なんだよ、このモヤモヤは!



………………。
俺は…………あいつが…………?


……寝よう。

ダメだ。

考えすぎておかしくなりそうだ。


仕方ないな……

ソファーで寝るか。


結局俺はソファーで眠った。