ケータイ小説 野いちご

【完】籠球ロマンティック

4th time
いつの時代も、男は女の尻に敷かれる

雪がまるで花弁のように舞い散る空。落ちてくる音は、効果音をつけるとしたら『ひらり、ひらり』だろうか。


お気に入りのアーガイル柄の手袋に舞い落ち、一瞬にして溶けてしまう雪は俺を少し人肌恋しくさせる。


「あー……これじゃ、今日は外では打てねぇ」


「恋夜、ここのところバスケのことしか頭に無いよね」


偶然か、互いに二限目からの授業に用があり遅めの登校だった佳那汰が、ネイビーカラーのPコートについた雪を、ぽふぽふ、と払いながら笑う。


「むむ、何か問題でも?」


「いや問題ないよ。いやぁ、青春だなぁって思っただけ」


自分だって同い年だし水泳部なんだから、水泳で青春すりゃいーのに。


とは思ったものの、佳那汰は部活を趣味程度にしか思っていないから無理だろう。


重点の置き方なんて人それぞれだし、それが佳那汰の生活のし方なんだったら、別に俺は言うこと無いけど。

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