ケータイ小説 野いちご

【完】籠球ロマンティック

3rd time
エンベロープ

もしかしたら、マカロンは『喋らない』のではなく『喋れない』んじゃないだろうか。


『笑わない』のではなく『笑えない』んじゃないだろうか。


冬休みが……その前に、期末テストが迫った12月のある日、何となく、そう思った。


「あっ!ちょっとマカロン!何落書きしてんの!止めてよ!」


単位制である俺達の学校は、生徒各々の授業の取り方次第では時間がぽっかり空いてしまうことがある。


そんな日が偶然にも重なった俺とリッコ、それからマカロンの三人は、迫る期末テストに向けて空き教室で自習をしていた。


毎日通学の電車で自主学習をしている俺は、過不足なんて無いから、必然的にリッコの勉強を見ているんだけど。


「ちょっと見てよレンー!これ、マカロン落書きのクオリティ高すぎっしょ?」


「いーからあんたは英文見ろよ」


短時間で仕上げたと思えないペリーの落書きに興奮する気持ちは分からなくも無いけど、とりあえずリッコはヤバイ。


スパッと指摘すると、リッコはぷう、と頬を膨らまして英文の羅列した俺のノートを見つめた。


「ってかさ、マカロンは余裕あんの?」


「当日、朝、ノートを見る。これで、平均点」


その言葉というより音に、俺は呆れ半分、違和感半分を抱いた。

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