竜季に噂の事を相談した翌日、あたしはいつもより少し早く竜季と2人で学校へ来ていた。


いろはちゃんには「竜季と大切な話があるから」という事にして、先に1人で部屋を出たのだ。


「おはようツムギ」


「おはよう竜季」


「昨日はお風呂の視線、大丈夫だったか?」


「うん。大丈夫」


本当は毎日お風呂場で視線を感じているのだけれど、その正体が人間ではないかもしれないという思いが出てきた今、竜季には心配かけないようにと、取り繕っていた。


2人して早めの学校につくと、真っ直ぐ職員室へと向かった。


あたしのクラスの担任は藤原空(フジワラ ソラ)という20代の若い男の先生だ。