嫌な予感がしたんだ。
ただ、ただ。嫌な予感が。

だから俺は優里香を探した。
優里香の家にいくと、優里香の両親に優里香の、部屋に通された。

優里香のお母さんは
「優里香に、晴樹くんがきたら部屋にとおしてっていわれたのよ」
といっている。

優里香の部屋にいくと、優里香の机の上には“晴樹へ”とかかれた封筒がおいてあった。

俺はそれを手に取り、あけた。

そこには優里香の決意と気持ちがかかれてた。

『晴樹へ。
晴樹、何も言わないで勝手に行動しちゃってごめんなさい。

私ね、いろいろと考えたんだ。
真里香はきっと、寂しかったんだよ。
お父さんとお母さんに愛されてない気がしたんだよ。
ほんとは、そんなことないのに。
お母さんも、お父さんも、私も、真里香のことを愛していたし、今も愛してるのに。

だから、寂しがりやの真里香のために、私が真里香のそばにいてあげようと思う。
真里香はいつもしっかりしてて、わがままなんて言わない子だった。
今回が初めてのわがままなの。
私はわがまま聞いてあげられないけど、でも、少しは真里香の役に立ちたいって思ったんだ。

だから行ってきます。
真里香のところに。
きっと晴樹がこれを読んで私のところへきたときには、何もかも終わってると思う。

でも、まだ私の心がそこにあると信じて。
私をまた抱きしめて。
ぎゅっと。あの日みたいに。
私は学校の近くの川原にいるから。

いつも私のそばにいてくれて、ありがとう。

晴樹、大好きだよ。


優里香より』

いつの間にか泣いてた。
優里香の決意と優しさがつたわってきて。

でも、ごめん。
俺も優里香のわがままなんて、聞けねーよ。
たのむ、まだ生きてろよ、優里香。