「…あんなに堂々と。」
堂々と御用改を宣言する近藤さん。
「近藤さんらしいじゃん。」
藤堂も横でくすくすと笑った。
「…お前ら、少しは集中しろよ。」
そう言った永倉も微笑んでいる。
近藤さんの声でわらわらと溢れて来た長州の浪士達。
数では圧倒的に不利だろう。
「死ぬなよ。」
永倉が、沖田や藤堂に言う。
当たり前。そう言うように二人は頷いた。
「俺と総司は二階に行く!」
近藤さんは、そう叫ぶと刀を片手に階段を上って行く。
その途端近藤さんに群がる長州の浪士。
「了解。」
小さく呟くと、近藤に続くように沖田も階段を駆け上がった。