月も隠れる新月の夜、寂れた小屋に2つの人影。


一人は、英国紳士風にスーツを着こなしている40代半ばの男。

もう一人は、赤紫の着物で年の頃15~16と思われる少女。



彼らは、闇で語り継がれ、表舞台に名が決して出ることがない

暗殺組織【オラシア】に属している。



「次のターゲットは新撰組だ。」



案内兼監査役である男の名は、鞍雀(アンジャク)



「新撰組……」



実行役の少女の名は、レイス。



「ようやく悲願が果たせるな。とは言え、いつも通り抜かりなく殺れ。」



「御意。」



オラシアの主であるマスターの命により、新撰組暗殺計画が幕を開けた。