キャンプの日、当日。

学校前に朝の6時に皆が集まる。

この日、私は少しだるくて
やる気がなかった。

でも、私らしく頑張らなきゃ!

と思った。


当然、鮎川くんもきていた。


なにか、話した方がいいのかも…


鮎川くんは、すごくイケメンで鋭い目をした男の子だった。


信くんの情報通り、金髪でピアスがたくさん空いてた。


服装は【上は学校指定ジャージに、下は自由。ジャージの下は体操服。】

という、決まりごとを見事破り、
チャラチャラした服を着ていた。


「 あ…鮎川くん!
今日は頑張ろっ! 」


笑顔で話しかけると、
彼は


「 おぅ。よろしくな。 」


と、無愛想に言った。

引きつった笑顔。


私は何と無くわかった。



彼は、友達が要らないわけじゃない、
きっと作る方法を知らない。


そして、笑顔で接することができないのだと。