【桜彩side】



凛くんに鍵貸しちゃった……。


今日が土曜日でよかったけど、買い物にも行けないよ……。


退屈な休日をしのぐため、夜中に一人で海外ドラマ鑑賞。


はぁー………寂しいな…。



ソファーに丸くなり寝ていると、ガチャっとドアの開く音。


凛くんかな?


「桜彩~!ただいま~♪」

「えっ!ママ!おかえりー!」


大荷物を抱えたママが帰宅!


背中までキレイに伸びた明るい茶髪をなびかせて丈の短い高級ワンピースを着る姿は、とても34歳とは思えない……。


「あっ、そうだ!桜彩にお土産買って来たのよ!」

「こ、こんなに!?」

「ママが仕事に行く前にカバンが壊れたって言ってたでしょう?」


ドサッと渡されたのは、高級ブランドの袋の数々。


1個カバンが壊れただけなのに何個カバン買って来てくれたの!?


とりあえず、ここは笑顔で……


「あ、ありがとう♪ママ」

「いーえ♪気に入ってくれれば嬉しいわ」