彼と初めて出会ったのは、中学1年生の冬。


ある日の音楽の授業の後だった。



何のきっかけか、彼がふらりと音楽室前まで歩いて来ていたのだ。



「あのぉっ!!」


彼ーーー種崎 真也(たねさき しんや)はその時突然、声を発した。