【短編】クロがないた日
絵本・童話
完
0
- 作品番号
- 16323
- 最終更新
- 2012/06/25
- 総文字数
- 5,870
- ページ数
- 11ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 8,348
- いいね数
- 0
- ランクイン履歴
-
絵本・童話3位(2021/02/03)
- ランクイン履歴
-
絵本・童話3位(2021/02/03)
かさかさで、
太くて短い指。
縁側で暮らした
幸せな時間を
取り戻したい。
ボクは
おばあちゃんと
一緒に生きたい。
この作品のレビュー
赤、黒、青。 地上に数多く点在する赤や黒を余所に 空は、今日も青く澄んでいる。 遠い昔、人類が誕生した頃も 天井のスクリーンは、今と変わらず 同じ色を映していたに違いない。 きっと、遠い将来、滅びる時にも。 そう思うと、所有していた 全てのものに価値がなくなって 本当に大切なものだけが残る気がする。 7年かけて地上へ出て たったひと夏で生涯を全うする油ゼミ。 目に見えない力に流され 沢山の血を流した日本の国。 この作品には ほんの一瞬でも確かに存在していた 命の交流が描かれている。 憎しみを生む 火薬の赤、血の赤。 けれど、人と人とを繋ぐのもまた 温もりの赤に、他ならない。 愛の赤、命の赤。 それは、生き物なら皆共通の色のはず。 火種ではなく、灯(ともしび)が 人々の心に、点りますように。
耳をそばだて、目をこらし、私達はあの日の悲鳴を聞き、嘆きを聞き、黒煙を見つめるべきだ。 そしてその記憶を、未来へと語り続けるべきなのだ。 ハラグロさんの紡ぐお話は、いつも優しくて優しくて、切なくて、あたたかい。 恋愛小説じゃなくても、こんなにも素敵な作品が野いちごにはあるのです。 夏休み中の学生さん達にも、ぜひ読んでほしい作品です。
この作品の感想ノート
ほんわかさん
はじめまして。
お名前のとおり、ほんわかと癒されるような足跡を残して頂きありがとうございます!
拙くて読みづらい文章なのに、心を寄せてもらえてこちらこそジーンときました。
ふんわりとした優しさと表現して頂けるとすごくきゅんとしますね。
ここには上手な作家さんがあふれているので、こんな風に自分の話に目をとめて頂けるのは軌跡みたいなものだと思ってます。
素敵なお言葉ありがとうございました。
受験、がんばってくださいね☆
*和奏*さん
はじめまして。
そしてありがとうございます!
拙い文章にも関わらず、クロの心の傷、深い愛情まで汲み取って読んで頂いて、この上なく幸せな気持ちになりました。
この話は「想い」だけで書き上げたので不格好ですが、人が織りなすもの・壊すもの・それに巻き込まれる罪なきものを伝えたいと願って作ったものです。
だから*和奏*さんのように受け止めて頂けると、残してよかった・・・って胸が熱くなります。
このクロを見つけてくださって、そして優しい足跡を残してくださって、本当にありがとうございます。
元気がでました!
もんこさん
まずは深くお詫びさせてください。
せっかくこちらまで来て頂き、心が弾むような感想、そしてレビューまで頂いておきながら、長く長く放置してしまい、申し訳ありませんでした・・・ごめんなさい。
もんこさんのお名前はかねてから存じ上げてます。
なのでお名前拝見してとてもびっくりしました。
なのに私ときたら・・腹だたしく悔やまれます。
ご感想とレビューを拝見して、こんな拙い文章で描いたお話にも関わらず、伝えたかった想いがちゃんと届いていたことに感動しました。
なんといっていいか・・失礼してしまったお詫びと、言い表せないほどの感謝でいっぱいです。
本当にありがとうございました!
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