異国の森で眠る羊
青春・友情
完
2
- 作品番号
- 1607527
- 最終更新
- 2021/02/04
- 総文字数
- 5,995
- ページ数
- 11ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 1,764
- いいね数
- 2
自分本位な好意って、時に人を傷つけるよ
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この作品の感想ノート
野々原 苺さま
こんにちは。
ずっと気になっていた作品だったのでドキドキしながら読み始めましたが、とても考えさせられるお話でした。
誰も傷つかず、傷つけない世界。なんてきれいすぎる世界。たぶん、きれいごとだ、と言われたらその通りだし、現実にするにはあまりに無謀で難しすぎるものだと思います。だけど、わたしも、願わずにはいられません。このお話を読んで、よりいっそう思いが強くなりました。
傷がなくなったら、みんな幸せなのに。でも、きっと、傷つくことも傷つけることもなくなったら「幸せ」の意味が変わっていくことがさらに難しく思わせられます。
それでも傷つき傷つけることは正当化したくない。美談で、終わらせたくない。読了後いちばんに思ったことです。
コーイチくんとサチちゃんは、まるで羊なんだな、と感じました。
ふたりにしかない世界があって、それは一般的な「ふつう」とは少し違って。それでもサチちゃんの気持ちを否定しないコーイチくんの守り方が好きです。
だからこそ、好意が本当の意味で報われないことが、むしょうに悔しいです。
コーイチくんが眠るとき、サチちゃんが起きるとき、ほんの少しでも世界がやさしくなったらいいな、と祈るばかりです。
とてもすてきなお話をありがとうございました。
出会えて幸せです❁⃘*.゚
導入の1ページでぐっと惹き込まれて、あっという間に読み終えていました。 圧巻でした。
野々原 苺さんの文章は、いつも鮮烈だなあと思っています。 鮮やかで、鋭いの、フラッシュライトみたい。 ひとの側面に強い光をあてて、影の部分をくっきり見せてくれる、容赦ないなあと思います。のんちゃんの文章を読むと背筋が伸びるの、勿論良い意味で、です。
誰も傷つかず傷つけない世界であって欲しい。そう思うのに、平等な世界なんてどこにもない。 その通りで、だけどその中でコーイチとサチのふたりの空気がせめて、優しくあってくれたことが救いでした!
自分本位の好き、ほんとうにそう。
好きを危険な刃として振るってしまわないように、気をつけなきゃなあと、思いました。
大好きな物語でした。ありがとう。
この物語にはいる瞬間がとても好きでした。日本史の授業風景が、遠い日の記憶 みたいにぼんやりとして映って、なんとなく懐かしい、と切ないの中間くらいの不思議な感じ
好意って、ほんとに自分本位。サチちゃんに色んな目を向ける男の子たちはリアルだな、誇張でもなんでもない、日常的にぽんと吐き出されている言葉だらけで少し悲しい、けど
コーイチがサチちゃんを見る目はたぶんとっても優しいから、わたしはふたりの卵焼きのシーンを永遠に見ていたいです (!!!!)
野々原 苺さん、の物語はどれも1日のおわりに触れていたいなと思うものばかりです、やさしくて大好きです〜〜
コーイチ、ずっと見ててほしいな 全員同じなわけがない、のは当たり前だけどなんかすごく救われたよ ぜん世界の異国の羊たちが笑って眠れますように。
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