- 作品番号
- 1464137
- 最終更新
- 2019/01/19
- 総文字数
-
22,265
- ページ数
-
42ページ
- ステータス
-
完結
- PV数
- 1,419
- いいね数
- 0
尊貴な学位も想像力も、
その両方を足したものも、
天才の誕生には至らない。
愛、愛、愛。
それこそが天才の神髄なんだ
・・・モーツァルト
神さまは、千春を連れて行った
この作品のレビュー
2020/03/10 14:24
ネタバレ
神さまは天才をつくったのかもしれない
愛し愛されて天才は生まれるんだよ
神さまは連れて行く。気に入った才能を、20歳になる前に。その言葉のとおり、岬の最大のライバルだった千春は高校3年生で忽然と姿を消してしまった。神童とまで呼ばれた、嵐のようなピアノを奏でる奴だった。
神さまは気に入った才能を連れて行く。
岬は選ばれなかった。
きっと才能がなかった。
けれど、彼女は愛された。
だから、これからどこにだっていける。
いつものことながら、作者さまの圧倒的な世界観に心を打たれてしまいました。岬は千春が不完全燃焼のまま消えてしまったことで、彼のピアノを目指して生き続けていくのでしょう。それはきっと、神さまが天才をつくるべくして道を見せたのだと、そう感じました。愛とはきっと単純なことなのです。
神さまは誰か? 天才とは何か?
何度も読みたくなる傑作です。(わたしは計5回ほど再読してしまいました)是非ご一読ください。